チームの関係性を重視した高等学校体育授業づくり バスケットボールの指導事例から

本研究は「球技」領域ゴール型であるバスケットボール授業において,チームの関係性に着目し,集団凝集性の向上を意図した授業実践の有効性を検証することを目的とした.方法は,高校1 年生女子68 名に対し,チームの関係性を重視したバスケットボール授業を行った.検証は,集団凝集性尺度,運動有能感測定尺度,主観的評価(好意度)の観点から行った.その結果,授業前後で集団凝集性が向上した.また,運動有能感の下位3 因子にそれぞれ集団凝集性の下位因子の影響が認められた.そして,主観的評価(好意度)に運動有能感の下位因子である「統制感」が影響を与えていた.このことからも,本実践は集団凝集性を高めることが期待できる...

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Published in教育実践学研究 Vol. 26; no. 2; p. 15
Main Authors 木村 郷, 益川 満治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育実践学会 2025
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ISSN1344-946X
2435-9521
DOI10.34587/jsep.26.2_15

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Summary:本研究は「球技」領域ゴール型であるバスケットボール授業において,チームの関係性に着目し,集団凝集性の向上を意図した授業実践の有効性を検証することを目的とした.方法は,高校1 年生女子68 名に対し,チームの関係性を重視したバスケットボール授業を行った.検証は,集団凝集性尺度,運動有能感測定尺度,主観的評価(好意度)の観点から行った.その結果,授業前後で集団凝集性が向上した.また,運動有能感の下位3 因子にそれぞれ集団凝集性の下位因子の影響が認められた.そして,主観的評価(好意度)に運動有能感の下位因子である「統制感」が影響を与えていた.このことからも,本実践は集団凝集性を高めることが期待できる.また,集団凝集性が運動有能感に影響を与える可能性と主観的評価である運動に対する好意度へも影響を与える可能性が示唆された.
ISSN:1344-946X
2435-9521
DOI:10.34587/jsep.26.2_15