医療従事者における「人体標本を用いた実習」についての調査報告(2018年度) 臨床経験年数の長短による達成度・満足度の違い,及び2017 年度調査との比較

平成30年4月に開催された,健康科学大学(以下,本学)主催の医療従事者を対象とする「医療専門家のための人体解剖学講習会」(以下,解剖実習セミナーまたはセミナー)の参加者に対して,参加者の属性(職種・臨床経験年数・担当患者数・セミナー参加経験数)と,解剖実習セミナーへの必要度・達成度・指導方法およびプログラムへの満足度,改善すべき点などについて,セミナー終了時に質問紙調査を行った。  昨年度に行った質問紙調査の解析で,臨床経験の少ない集団では指導法やプログラムへの満足度が有意に低いことがわかったため,今回は指導方法やプログラムの改訂(基礎コースを設けて目的別の講習を増やした)を行い,臨床経験年数...

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Published in健康科学大学紀要 Vol. 15; pp. 93 - 104
Main Authors 坂本, 宏史, 関口, 賢人, 志茂, 聡, 藤田, 愛, 成, 昌燮, 境野, 千春, 川手, 豊子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 健康科学大学 2019
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Summary:平成30年4月に開催された,健康科学大学(以下,本学)主催の医療従事者を対象とする「医療専門家のための人体解剖学講習会」(以下,解剖実習セミナーまたはセミナー)の参加者に対して,参加者の属性(職種・臨床経験年数・担当患者数・セミナー参加経験数)と,解剖実習セミナーへの必要度・達成度・指導方法およびプログラムへの満足度,改善すべき点などについて,セミナー終了時に質問紙調査を行った。  昨年度に行った質問紙調査の解析で,臨床経験の少ない集団では指導法やプログラムへの満足度が有意に低いことがわかったため,今回は指導方法やプログラムの改訂(基礎コースを設けて目的別の講習を増やした)を行い,臨床経験年数の少ない参加者への教育的配慮を行った。  結果,臨床経験の少ない群における指導方法やプログラムに対する満足度が,昨年度のそれよりも高くなっていた。  また,上述した改訂である基礎コースを選択した参加者では,従来のコースを選択した参加者に比べて,セミナーを通しての達成度が高い結果であった。
ISSN:1882-5540
2433-4634
DOI:10.24582/bhsu.15.0_93