病的共同運動を認める末梢性顔面神経麻痺に対する鍼通電の検討
【目的】病的共同運動を認める顔面神経麻痺1症例を対象に、非同期的な鍼通電 (100Hz間欠波交互通電) を行い、その有効性について検討した。また、周波数別の鍼通電による変化についても検討した。 【方法】鍼治療は表情筋に対する100Hz間欠波交互通電で、EMGを中心とした評価 (EMG振幅、EMG残存持続時間) と顔面神経麻痺スコア、Visual Analogue Scale (VAS) 、Electroneuronography (ENog) による評価とし、治療前後および経時的な変化を観察した。 【結果】EMG所見においてEMG振幅に変化は認められなかったが、EMG残存持続時間は治療後および...
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Published in | 全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 55; no. 4; pp. 601 - 607 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 全日本鍼灸学会
01.08.2005
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Subjects | |
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ISSN | 0285-9955 1882-661X |
DOI | 10.3777/jjsam.55.601 |
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Summary: | 【目的】病的共同運動を認める顔面神経麻痺1症例を対象に、非同期的な鍼通電 (100Hz間欠波交互通電) を行い、その有効性について検討した。また、周波数別の鍼通電による変化についても検討した。 【方法】鍼治療は表情筋に対する100Hz間欠波交互通電で、EMGを中心とした評価 (EMG振幅、EMG残存持続時間) と顔面神経麻痺スコア、Visual Analogue Scale (VAS) 、Electroneuronography (ENog) による評価とし、治療前後および経時的な変化を観察した。 【結果】EMG所見においてEMG振幅に変化は認められなかったが、EMG残存持続時間は治療後および経時的に短縮した。また、VAS、顔面神経麻痺スコア、ENoGはそれぞれ改善した。周波数別の鍼通電によるEMG残存持続時間の変化は、1Hz通電で不変、30Hz通電で延長、100Hz通電で短縮した。 【結論】100Hz間欠波交互通電はEMG残存持続時間を短縮させるとともに.病的共同運動の自覚症状を軽減させた。また、顔面神経麻痺スコア、ENoG値も改善することができた。 |
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ISSN: | 0285-9955 1882-661X |
DOI: | 10.3777/jjsam.55.601 |