エリソルビン酸ナトリウムのラットにおける胎仔毒性 食品添加物の胎仔毒性に関する研究 I

エルソルビン酸ナトリウムの胎仔毒性をウィスターラットを用いて検討した. 妊娠7日から14日まで5, 0.5または0.05%のエリソルビン酸ナトリウムを含む飼料を与えた. いずれの投与群にも母体に対する影響はみられなかった. 妊娠20日に胎仔を調べたところ, 子宮内死亡率, 胎仔数, 胎仔の性比, 胎仔体重及び胎盤重量には各投与群と対照群との差はみられなかった. 胎仔の外表, 骨格及び内臓検査の結果, いずれの投与群にも催奇形性は示されなかった. エリソルビン酸ナトリウムを与えた母体から得た仔の生後発育を調べたところ, いずれの投与群でも良好な仔の発育がみられた. 以上の結果から, エリソルビン...

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Published in食品衛生学雑誌 Vol. 26; no. 5; pp. 448 - 453_1
Main Authors 加納, 晴三郎, 伊丹, 孝文, 江馬, 真
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 05.10.1985
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.26.448

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Summary:エルソルビン酸ナトリウムの胎仔毒性をウィスターラットを用いて検討した. 妊娠7日から14日まで5, 0.5または0.05%のエリソルビン酸ナトリウムを含む飼料を与えた. いずれの投与群にも母体に対する影響はみられなかった. 妊娠20日に胎仔を調べたところ, 子宮内死亡率, 胎仔数, 胎仔の性比, 胎仔体重及び胎盤重量には各投与群と対照群との差はみられなかった. 胎仔の外表, 骨格及び内臓検査の結果, いずれの投与群にも催奇形性は示されなかった. エリソルビン酸ナトリウムを与えた母体から得た仔の生後発育を調べたところ, いずれの投与群でも良好な仔の発育がみられた. 以上の結果から, エリソルビン酸ナトリウムは本実験条件下ではラットに対する催奇形性を示さないものと考えられた.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.26.448