Human Immunodeficiency Virus Type 1 RNA定量における現行法 (アンプリコア®HVI-1モニターVer 1.0) とアド・イン・プライマー法の解離に関する検討
目的: 血漿中のHIV-1RNA定量は, HIV-1感染者の予後判定や抗レトロウイルス療法の効果判定の重要な指標である. しかし, 本邦で承認されているアンプリコア®HIV-1モニターは, 欧米で大多数を占めるサブタイプBの定量には適しているものの, それ以外のサブタイプには反応性が低いことが判明している. そこで, アド・イン・プライマー法の有用性を本邦の患者検体を用いて検討した. 対象および方法: 現在承認されているアンプリコア®HIV-1モニターのVer 1.0と同法にアド・イン・プライマーを加えた方法の2法で, 血友病HIV-1感染者12例と非血友病HIV-1感染者82例の血漿中HIV...
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Published in | 日本エイズ学会誌 Vol. 2; no. 2; pp. 85 - 88 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本エイズ学会
20.05.2000
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Subjects | |
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ISSN | 1344-9478 1884-2763 |
DOI | 10.11391/aidsr1999.2.85 |
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Summary: | 目的: 血漿中のHIV-1RNA定量は, HIV-1感染者の予後判定や抗レトロウイルス療法の効果判定の重要な指標である. しかし, 本邦で承認されているアンプリコア®HIV-1モニターは, 欧米で大多数を占めるサブタイプBの定量には適しているものの, それ以外のサブタイプには反応性が低いことが判明している. そこで, アド・イン・プライマー法の有用性を本邦の患者検体を用いて検討した. 対象および方法: 現在承認されているアンプリコア®HIV-1モニターのVer 1.0と同法にアド・イン・プライマーを加えた方法の2法で, 血友病HIV-1感染者12例と非血友病HIV-1感染者82例の血漿中HIV-1RNAを測定し, 比較検討した. 結果: 血友病HIV-1感染者では両法で同等のHIV.1 RNA定量値が得られた. 非血友病HIV-1感染者53症例中17例 (32.1%) においては, 現行法ではアド・イン・プライマー法の平均12.1%以下の反応性しか示さないことが判明した. 結論: 本邦においては, サブタイプB以外のサブタイプにも反応性の良い測定法の利用が不可欠である. |
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ISSN: | 1344-9478 1884-2763 |
DOI: | 10.11391/aidsr1999.2.85 |