殺菌クン蒸効果に関する研究 (第2報) 流し込み方式による生菌数の推定方法

(1-D) (2-B) の組み合わせによる実験操作法を記述して結論とする. 斜面培地に一定期間培養して, 分生胞子が充分生育した糸状菌へ, 滅菌蒸留水10mlを加えて, 白金耳でよくかきとる. これを滅菌口綿でろ過したのち, 適当に希釈する. 一方, 三角フラスコに入れて乾熱滅菌した5mmのラッシヒリング960個に上記希釈液10mlを加え, さらに2gの乾熱滅菌したバーミキュライトを入れて, ラッシヒリング1個当りに付着する胞子数ができるだけ均一につくようにする. のち, これらが, お互いに重なり合わないようにCaCl2上に一面に拡げて, 約20分乾燥する. これから, 80個ずつとって,...

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Published in食品衛生学雑誌 Vol. 5; no. 1; pp. 20 - 26
Main Authors 戸部, 敬哉, 鶴田, 理
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 05.02.1964
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Summary:(1-D) (2-B) の組み合わせによる実験操作法を記述して結論とする. 斜面培地に一定期間培養して, 分生胞子が充分生育した糸状菌へ, 滅菌蒸留水10mlを加えて, 白金耳でよくかきとる. これを滅菌口綿でろ過したのち, 適当に希釈する. 一方, 三角フラスコに入れて乾熱滅菌した5mmのラッシヒリング960個に上記希釈液10mlを加え, さらに2gの乾熱滅菌したバーミキュライトを入れて, ラッシヒリング1個当りに付着する胞子数ができるだけ均一につくようにする. のち, これらが, お互いに重なり合わないようにCaCl2上に一面に拡げて, 約20分乾燥する. これから, 80個ずつとって, 一部は所定の方法でクン蒸したのち, また一部はそのまま, 20mlの滅菌蒸留水中に入れ, さらに7mlの寒天培地を加え, シャーレ上でよく混合して固定する. この操作を1個の胞子浮遊当り, 4枚のシャーレについて行なう. 胞子浮遊液の数は, 無処理区は4個, クン蒸区は1個用いる. 固定培地を一定期間培養して出てくるコロニー数を各シャーレごとに数えて, 集計し, この平均値より, 胞子浮遊液中の生菌数を推定し, ついで死滅率を計算する.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.5.20