細胞レベルからの椎間板再生 細胞移植療法のその先に

椎間板障害は腰痛のみならず,椎間板ヘルニア,すべり症などを誘引しうる重大な問題である.われわれは髄核細胞の質を評価するアッセイ系を確立,髄核細胞の“heterogeneity”とその特色を明らかにした.また元来,椎間板を構成する細胞数は少ないが,ヒト検体を当研究室で用いた臨床研究の検討の結果,その細胞数は年齢とともに減少,その活性度(細胞増殖能,基質産生能),構成細胞分画についても年齢と相関関係にあることを実証した.椎間板細胞の質を迅速に評価できるアッセイ系は再生医療を行う上でセルプロセッシングセンターでの細胞品質評価に有用なツールになると考える....

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Bibliographic Details
Published in日本腰痛学会雑誌 Vol. 15; no. 1; pp. 95 - 98
Main Authors 持田, 讓治, 酒井, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 31.10.2009
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ISSN1345-9074
1882-1863
DOI10.3753/yotsu.15.95

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Summary:椎間板障害は腰痛のみならず,椎間板ヘルニア,すべり症などを誘引しうる重大な問題である.われわれは髄核細胞の質を評価するアッセイ系を確立,髄核細胞の“heterogeneity”とその特色を明らかにした.また元来,椎間板を構成する細胞数は少ないが,ヒト検体を当研究室で用いた臨床研究の検討の結果,その細胞数は年齢とともに減少,その活性度(細胞増殖能,基質産生能),構成細胞分画についても年齢と相関関係にあることを実証した.椎間板細胞の質を迅速に評価できるアッセイ系は再生医療を行う上でセルプロセッシングセンターでの細胞品質評価に有用なツールになると考える.
ISSN:1345-9074
1882-1863
DOI:10.3753/yotsu.15.95