食生活とアンチエイジング

日本人の寿命が延びた一因に,戦後の食生活の変化があげられる.食物の選択肢が増え,動物性蛋白質の摂取が増加したことは寿命延長に大きく貢献しているが,動物性食品の摂取は動物性脂肪の摂取増加を意味する.日本人を対象とする疫学スタディからn-3系のEPAやDHAの摂取が,冠状動脈疾患や大うつ病などに有効であるという科学的な根拠も集まってきた.また近年,カロリー制限による寿命延長作用は,分子メカニズムが明らかにされ,注目されている.日本人の食と健康を考えるうえで重要な脂質摂取の話題について概説する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inDrug Delivery System Vol. 24; no. 2; pp. 133 - 140
Main Author 藤原, 葉子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本DDS学会 13.03.2009
Online AccessGet full text
ISSN0913-5006
1881-2732
DOI10.2745/dds.24.133

Cover

More Information
Summary:日本人の寿命が延びた一因に,戦後の食生活の変化があげられる.食物の選択肢が増え,動物性蛋白質の摂取が増加したことは寿命延長に大きく貢献しているが,動物性食品の摂取は動物性脂肪の摂取増加を意味する.日本人を対象とする疫学スタディからn-3系のEPAやDHAの摂取が,冠状動脈疾患や大うつ病などに有効であるという科学的な根拠も集まってきた.また近年,カロリー制限による寿命延長作用は,分子メカニズムが明らかにされ,注目されている.日本人の食と健康を考えるうえで重要な脂質摂取の話題について概説する.
ISSN:0913-5006
1881-2732
DOI:10.2745/dds.24.133