特定行為にかかる倫理的な判断と看護実践

座長の立場でシンポジウムの内容を概説する。木澤晃代は日本看護協会が実施している認定看護師教育課程にプラスした特定行為研修教育の経験から、この制度が求めている手順書や共通科目、行為区分ごとの専門科目など制度の概要や、医師の思考プロセスを学ぶことが求められている等の解説があった。その上で、役割拡大の時期だからこそ倫理綱領を紐解き、臨床看護師の育成をすることが重要であると述べていた。 本田和也は診療看護師(NP)の実践者の立場からの実践をデータ化し、長崎医療センターでの活動内容と、ヘリコプター搬送による早期に患者を自宅に退院させる「帰島支援」と離島で活動する「地域医療の担い手」としての診療看護師(N...

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Published in日本看護倫理学会誌 Vol. 10; no. 1; pp. 111 - 114
Main Author 松月 みどり
Format Journal Article
Published 日本看護倫理学会 20.03.2018
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ISSN1883-244X
2434-7361
DOI10.11477/mf.7001200074

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Summary:座長の立場でシンポジウムの内容を概説する。木澤晃代は日本看護協会が実施している認定看護師教育課程にプラスした特定行為研修教育の経験から、この制度が求めている手順書や共通科目、行為区分ごとの専門科目など制度の概要や、医師の思考プロセスを学ぶことが求められている等の解説があった。その上で、役割拡大の時期だからこそ倫理綱領を紐解き、臨床看護師の育成をすることが重要であると述べていた。 本田和也は診療看護師(NP)の実践者の立場からの実践をデータ化し、長崎医療センターでの活動内容と、ヘリコプター搬送による早期に患者を自宅に退院させる「帰島支援」と離島で活動する「地域医療の担い手」としての診療看護師(NP)との連携にも言及した。その上で、医師との密なコミュニケーション、安全性、低侵襲を考慮した行為の選択、実施、病態として最適であり、かつ患者、家族の望む環境でのケア、キュアの継続が倫理的判断の要素であると結論付けた。
Bibliography:日本看護倫理学会第10回年次大会シンポジウム
ISSN:1883-244X
2434-7361
DOI:10.11477/mf.7001200074