在宅療養者の主体性を維持して行う看護援助のためのアセスメント視点

本研究の目的は,在宅療養者の主体性を維持して行う看護援助のためのアセスメント視点を得るため,在宅療養者の主体性維持にかかわる要素を明らかにすることである.研究対象3事例について質的事例分析を行った結果,在宅療養者の主体性維持にかかわる要素として(1)療養者の介護にかかわる人との関係のもち方(2)療養者や介護者による療養者の健康状態の評価・健康管理の実行(3)経済面の管理への療養者のかかわり方(4)療養者や介護者による過去の経験の療養生活への活用(5)療養者や介護者の療養生活に関する前向きな気持ち(6)療養生活方針への療養者のかかわり方の6要素が見出された.これらの要素は,療養生活全体のあらゆる...

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Published in日本老年看護学会誌(老年看護学) Vol. 6; no. 1; pp. 75 - 84
Main Authors 石橋 みゆき, 野口 美和子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本老年看護学会 01.11.2001
一般社団法人 日本老年看護学会
Japan Academy of Gerontological Nursing
Subjects
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ISSN1346-9665
2432-0811
DOI10.20696/jagn.6.1_75

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Summary:本研究の目的は,在宅療養者の主体性を維持して行う看護援助のためのアセスメント視点を得るため,在宅療養者の主体性維持にかかわる要素を明らかにすることである.研究対象3事例について質的事例分析を行った結果,在宅療養者の主体性維持にかかわる要素として(1)療養者の介護にかかわる人との関係のもち方(2)療養者や介護者による療養者の健康状態の評価・健康管理の実行(3)経済面の管理への療養者のかかわり方(4)療養者や介護者による過去の経験の療養生活への活用(5)療養者や介護者の療養生活に関する前向きな気持ち(6)療養生活方針への療養者のかかわり方の6要素が見出された.これらの要素は,療養生活全体のあらゆる側面において存在していた.看護援助する際には,これらの要素を在宅療養生活を把握する観察項目として活用するのではなく,看護援助する際の観察項目それぞれにおいて在宅療養者の主体性の発揮され方をアセスメントするための視点として活用することが重要である.
Bibliography:研究ノート
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.6.1_75