ストーマをもつ既婚女性の日常生活における困難の捉え方と対処

要旨 目的:本研究は,ストーマをもつ既婚女性たちが,日常生活の困難をどのように捉え,どのように対処したかを記述し,看護支援の示唆を得ることを目的とした. 方法:消化管ストーマ造設後5年以上経過し,日常生活を行っている既婚女性5名に,半構成的面接でデータを収集し,質的帰納的に分析した. 結果:ストーマをもつ既婚女性は《ストーマをもって生きる上での困難に苦悩する》と捉えて,《ストーマをもつ自分を意味づける》《ストーマをもって普通に生活するための方略を用いる》《ストーマをもつ新たな安定した自己を形成する》対処を行っていることが明らかになった. 結論:看護の支援として,世間の目への対処や夫の存在を重要...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 30; no. 1; pp. 42 - 51
Main Author 三木 佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 23.03.2010
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.30.1_42

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Summary:要旨 目的:本研究は,ストーマをもつ既婚女性たちが,日常生活の困難をどのように捉え,どのように対処したかを記述し,看護支援の示唆を得ることを目的とした. 方法:消化管ストーマ造設後5年以上経過し,日常生活を行っている既婚女性5名に,半構成的面接でデータを収集し,質的帰納的に分析した. 結果:ストーマをもつ既婚女性は《ストーマをもって生きる上での困難に苦悩する》と捉えて,《ストーマをもつ自分を意味づける》《ストーマをもって普通に生活するための方略を用いる》《ストーマをもつ新たな安定した自己を形成する》対処を行っていることが明らかになった. 結論:看護の支援として,世間の目への対処や夫の存在を重要視した支援,個々の価値観に応じた支援,長期にわたる支援の重要性が示唆された.
Bibliography:研究報告
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.30.1_42