フライトナースの職務遂行の構造

要旨 目的:病院前救急医療におけるフライトナースの職務遂行の構造を明らかにすることである. 方法:東海・近畿圏のフライトナース6名を対象に半構造化面接を行い,KJ法を用いて分析した. 結果:職務遂行は,【周囲の関係者の力をもらうために自ら協働を仕掛ける】,【医師とのディスカッションを通して精度の高い臨床推論を引き出す】,【臨機応変な対応と工夫を凝らす】,【特殊で厳しい医療環境のなかで最大の効果を上げるために努力する】【振り返りを行い,個人の経験を知識に変換しチーム内で共有する】,【フライトナースの看護の独自性を明らかにしたい】,【経験で得た知識を活用したOJTによる新人の育成】の7つのシンボル...

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Bibliographic Details
Published in日本看護科学会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 252 - 259
Main Authors 作田 裕美, 大串 晃弘, 坂口 桃子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2020
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.40.252

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Summary:要旨 目的:病院前救急医療におけるフライトナースの職務遂行の構造を明らかにすることである. 方法:東海・近畿圏のフライトナース6名を対象に半構造化面接を行い,KJ法を用いて分析した. 結果:職務遂行は,【周囲の関係者の力をもらうために自ら協働を仕掛ける】,【医師とのディスカッションを通して精度の高い臨床推論を引き出す】,【臨機応変な対応と工夫を凝らす】,【特殊で厳しい医療環境のなかで最大の効果を上げるために努力する】【振り返りを行い,個人の経験を知識に変換しチーム内で共有する】,【フライトナースの看護の独自性を明らかにしたい】,【経験で得た知識を活用したOJTによる新人の育成】の7つのシンボルマークで説明された. 結論:職務遂行は,「中核としての経験の蓄積」を基盤として「経験をブラッシュアップ」する過程を経て「さらなる展望へ」へと至る段階的な三層構造となった.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.40.252