トランスジェンダーに対する看護師の知識及び理解的態度と看護実践の関連

要旨 目的:トランスジェンダー(TG)に対する看護師の知識および理解的態度と看護実践の関連性について検証すること. 方法:全国の711病院に勤務する看護師を対象に,無記名自記式オンライン調査を実施した.TGに関する知識・理解的態度,TG に対する看護実践,基本属性等について尋ねた.独立変数を知識および理解の各変数,従属変数をTG に対する理想的な看護実践と現実的な看護実践とし,重回帰分析を用いて偏回帰係数および95%信頼区間を算出した. 結果:合計528名から回答を得た.TGの知識得点が高いことは,理想的な看護実践・現実的な看護実践ともに得点が高いことと関連していた.TGへの理解的態度の得点も...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 322 - 331
Main Authors 西 百久登, 井上 幸子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2020
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.40.322

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Summary:要旨 目的:トランスジェンダー(TG)に対する看護師の知識および理解的態度と看護実践の関連性について検証すること. 方法:全国の711病院に勤務する看護師を対象に,無記名自記式オンライン調査を実施した.TGに関する知識・理解的態度,TG に対する看護実践,基本属性等について尋ねた.独立変数を知識および理解の各変数,従属変数をTG に対する理想的な看護実践と現実的な看護実践とし,重回帰分析を用いて偏回帰係数および95%信頼区間を算出した. 結果:合計528名から回答を得た.TGの知識得点が高いことは,理想的な看護実践・現実的な看護実践ともに得点が高いことと関連していた.TGへの理解的態度の得点も,理想的な実践と有意な関連がみられたが,現実的な実践には関連がなかった. 結論:TGについて理解的であるだけでなく,正しい知識を持つことがTGへの看護において重要であり,より良い支援につながる可能性がある.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.40.322