特別養護老人ホームの職場環境評価尺度の開発

要旨 目的:特別養護老人ホーム(以下,特養とする)の職場環境評価尺度を開発し,信頼性と妥当性を検討することである. 方法:予備調査の後,全国の特養300施設の看護職と介護職の1,800名を対象に,質問紙調査を実施した. 結果:344名(回収率19.1%,有効回答率95.6%)の因子分析の結果,「上司の支援的役割」,「創造的業務改善」,「人事考課」,「施設長の任務」,「教育」,「介護職と看護職の協働」の6因子34項目で構成された.尺度の信頼性と妥当性を検討した結果,尺度全体のクロンバックα係数は,.956で,モデル適合度は,χ2 = 1193.5,p < .001を示し,GFI = .83...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 39; no. 1; pp. 306 - 315
Main Authors 緒形 明美, 小木曽 加奈子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2019
公益社団法人 日本看護科学学会
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Summary:要旨 目的:特別養護老人ホーム(以下,特養とする)の職場環境評価尺度を開発し,信頼性と妥当性を検討することである. 方法:予備調査の後,全国の特養300施設の看護職と介護職の1,800名を対象に,質問紙調査を実施した. 結果:344名(回収率19.1%,有効回答率95.6%)の因子分析の結果,「上司の支援的役割」,「創造的業務改善」,「人事考課」,「施設長の任務」,「教育」,「介護職と看護職の協働」の6因子34項目で構成された.尺度の信頼性と妥当性を検討した結果,尺度全体のクロンバックα係数は,.956で,モデル適合度は,χ2 = 1193.5,p < .001を示し,GFI = .837,AGFI = .812,CFI = .925,RMSEA = .059であった.また,外的基準との相関係数は,.204〜.916であった. 結論:構成概念妥当性のデータへの当てはまりはやや劣るが,内的整合性,基準関連妥当性が一定の基準を満たした.特養の職場環境評価の指標として活用可能である.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.39.306