急性期入院高齢患者における廃用症候群予防実践の職種間比較および作業療法士の役割に関する調査

要旨:本研究は,急性期入院高齢患者におけるチームでの廃用症候群予防について,各職種の実践状況および作業療法士(以下,OT)の役割を明らかにすることを目的とした調査研究である.OT・理学療法士(以下,PT)・看護師を対象に,廃用症候群予防の実践度およびOTの役割の認識について回答を求め,比較検討した.その結果,各職種の主たる職域は,OTは生活機能への介入,PTは身体機能への介入,看護師は病棟でのケアとなった.また,OTの役割の認識には,職種間で部分的な相違があることが明らかとなった.OTがチームで効果的に作用するために,主観的・客観的な役割の認識を理解し,OTの専門性を示す機会の拡充や表現の工夫...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in作業療法 Vol. 38; no. 2; pp. 140 - 150
Main Authors 安藤 祐弥, 山根 伸吾, 花岡 秀明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.04.2019
一般社団法人 日本作業療法士協会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.38.2_140

Cover

More Information
Summary:要旨:本研究は,急性期入院高齢患者におけるチームでの廃用症候群予防について,各職種の実践状況および作業療法士(以下,OT)の役割を明らかにすることを目的とした調査研究である.OT・理学療法士(以下,PT)・看護師を対象に,廃用症候群予防の実践度およびOTの役割の認識について回答を求め,比較検討した.その結果,各職種の主たる職域は,OTは生活機能への介入,PTは身体機能への介入,看護師は病棟でのケアとなった.また,OTの役割の認識には,職種間で部分的な相違があることが明らかとなった.OTがチームで効果的に作用するために,主観的・客観的な役割の認識を理解し,OTの専門性を示す機会の拡充や表現の工夫の必要性が示唆された.
Bibliography:研究論文
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.38.2_140