集中作業療法は脊髄小脳変性症患者の上肢機能と認知機能を改善させる
要旨:脊髄小脳変性症(SCD)の入院患者用に設計された集中作業療法(OT)の有効性について,症状の重複にかかわらず,上肢機能および認知機能が改善するか,後ろ向き研究で調査した.純粋小脳型10名と多系統障害型14名において,入院時と退院時に評価されたScale for the Assessment and Rating of Ataxia(SARA)の上肢項目とTrail Making Test(TMT)を前後比較した.OT後,両障害型においてSARA上肢とTMTともに有意な改善を認めた.したがって我々のSCD用OTは,多系統障害の有無にかかわらず,上肢機能および認知機能に対する効果的な治療と推...
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Published in | 作業療法 Vol. 41; no. 5; pp. 568 - 576 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本作業療法士協会
15.10.2022
一般社団法人 日本作業療法士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0289-4920 2434-4419 |
DOI | 10.32178/jotr.41.5_568 |
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Summary: | 要旨:脊髄小脳変性症(SCD)の入院患者用に設計された集中作業療法(OT)の有効性について,症状の重複にかかわらず,上肢機能および認知機能が改善するか,後ろ向き研究で調査した.純粋小脳型10名と多系統障害型14名において,入院時と退院時に評価されたScale for the Assessment and Rating of Ataxia(SARA)の上肢項目とTrail Making Test(TMT)を前後比較した.OT後,両障害型においてSARA上肢とTMTともに有意な改善を認めた.したがって我々のSCD用OTは,多系統障害の有無にかかわらず,上肢機能および認知機能に対する効果的な治療と推断する. |
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Bibliography: | 原著論文 |
ISSN: | 0289-4920 2434-4419 |
DOI: | 10.32178/jotr.41.5_568 |