回復期における複数回CI療法の実施時期の違いが実生活での麻痺手使用に与える影響

要旨:回復期脳卒中後上肢麻痺を呈した5例の対象者に対して,時期をずらした2回のCI療法を実施したので,結果を報告する.上肢機能評価はFugl-Meyer Assessment(以下,FMA),Motor Activity Log(以下,MAL)を1回目と2回目の実施前後に実施した.1回目ではFMA,MALともに有意差を認めたのに対し,2回目ではMAL-AOUのみ有意差を認めた.1回目はShaping課題中心,2回目は重要な家事や職業動作,趣味活動などを取り入れた.ADLが改善し,退院後の生活を意識した時期にCI療法を実施することは,麻痺手の使用と具体的な作業活動獲得に影響する可能性がある....

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Published in作業療法 Vol. 40; no. 4; pp. 481 - 487
Main Authors 堀本 拓究, 徳田 和宏, 花田 恵介, 安川 嘉一, 竹林 崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.08.2021
一般社団法人 日本作業療法士協会
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.40.4_481

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Summary:要旨:回復期脳卒中後上肢麻痺を呈した5例の対象者に対して,時期をずらした2回のCI療法を実施したので,結果を報告する.上肢機能評価はFugl-Meyer Assessment(以下,FMA),Motor Activity Log(以下,MAL)を1回目と2回目の実施前後に実施した.1回目ではFMA,MALともに有意差を認めたのに対し,2回目ではMAL-AOUのみ有意差を認めた.1回目はShaping課題中心,2回目は重要な家事や職業動作,趣味活動などを取り入れた.ADLが改善し,退院後の生活を意識した時期にCI療法を実施することは,麻痺手の使用と具体的な作業活動獲得に影響する可能性がある.
Bibliography:実践報告
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.40.4_481