急性期脳梗塞患者において様々な治療法を段階的に移行および併用した上肢機能訓練の試み

要旨:急性期脳梗塞患者に,麻痺手の機能改善に合わせた様々な治療法を,段階的に移行および併用した上肢機能訓練を行った.発症初期より,麻痺手の随意性を積極的に引き出すことを目的に,電気刺激を併用した反復促通訓練,電気刺激併用下の促通反復療法,神経筋電気刺激療法を実施した.次に麻痺手の状況に合わせて,電気刺激や装具を併用した修正CI療法へと移行した.結果,麻痺手の機能改善と生活内使用頻度が向上した.加えて,介入終了から2ヵ月後の評価では,麻痺手機能がさらに改善した.本事例報告において,発症早期より行うエビデンスの示された複合的なアプローチは,急性期でも上肢機能を改善する可能性が示された....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in作業療法 Vol. 38; no. 5; pp. 609 - 616
Main Authors 廣瀬 卓哉, 竹林 崇, 児玉 三彦, 高橋 真須美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.10.2019
一般社団法人 日本作業療法士協会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.38.5_609

Cover

Loading…
More Information
Summary:要旨:急性期脳梗塞患者に,麻痺手の機能改善に合わせた様々な治療法を,段階的に移行および併用した上肢機能訓練を行った.発症初期より,麻痺手の随意性を積極的に引き出すことを目的に,電気刺激を併用した反復促通訓練,電気刺激併用下の促通反復療法,神経筋電気刺激療法を実施した.次に麻痺手の状況に合わせて,電気刺激や装具を併用した修正CI療法へと移行した.結果,麻痺手の機能改善と生活内使用頻度が向上した.加えて,介入終了から2ヵ月後の評価では,麻痺手機能がさらに改善した.本事例報告において,発症早期より行うエビデンスの示された複合的なアプローチは,急性期でも上肢機能を改善する可能性が示された.
Bibliography:実践報告
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.38.5_609