有痛性手関節拘縮に対して新しい人工筋型動的牽引スプリントを試みた関節リウマチの1例

要旨:近年,リウマチ手に対して局所の安静を確保することは,関節痛を軽減すると報告されている.また,拘縮手に対する運動療法の一つとしてダーツスロー運動の有効性が報告されている.そこで我々は,固定機能と矯正機能を兼ね備えた新しい人工筋型動的牽引スプリント(DTSaM)を考案した.DTSaMは,これまでの矯正部分の力源にマッキベン型空気圧ゴム人工筋を取り入れ,ダーツスロー運動と固定機能を併存させたスプリントである.今回我々は,本スプリントをリウマチ患者に適応したところ,装着開始8週経過時に可動域,疼痛および握力も改善した症例を経験した.本スプリントは疼痛軽減にも有効な福祉用具となりえる可能性がある....

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Published in作業療法 Vol. 42; no. 1; pp. 89 - 94
Main Authors 中山 淳, 砂川 耕作, 岡 久雄, 田野 確郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.02.2023
一般社団法人 日本作業療法士協会
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Summary:要旨:近年,リウマチ手に対して局所の安静を確保することは,関節痛を軽減すると報告されている.また,拘縮手に対する運動療法の一つとしてダーツスロー運動の有効性が報告されている.そこで我々は,固定機能と矯正機能を兼ね備えた新しい人工筋型動的牽引スプリント(DTSaM)を考案した.DTSaMは,これまでの矯正部分の力源にマッキベン型空気圧ゴム人工筋を取り入れ,ダーツスロー運動と固定機能を併存させたスプリントである.今回我々は,本スプリントをリウマチ患者に適応したところ,装着開始8週経過時に可動域,疼痛および握力も改善した症例を経験した.本スプリントは疼痛軽減にも有効な福祉用具となりえる可能性がある.
Bibliography:実践報告
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.42.1_89