超高齢者ケアの展開─“拘縮対策”から“寝姿の美しさ”へ

はじめに われわれが勤務する青梅慶友病院(以下,当院)はベッド数736床,入院患者の平均年齢87.6歳,約8割が認知症を有し,9割が死亡退院する“終の棲家”の役割を担う療養病床である(表1,表2).“豊かな最晩年の創造”を目標に多職種とともにチームで検討しながらケア改革を行ってきた(桑田,2006,2008). その取り組みの一つに2007年から行っている「拘縮予防対策プロジェクト─ケアに活かそう!拘縮対策」がある.この取り組みの考え方と展開方法を多くの看護師に知ってもらい意見交換をすることは,超高齢者のためのケア技術の発展につながると考えた.そこで日本老年看護学会第13回学術集会において,こ...

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Published in日本老年看護学会誌(老年看護学) Vol. 14; no. 1; pp. 72 - 75
Main Authors 桑田 美代子, 塩塚 優子, 後 智子, 高橋 久美, 四垂 美保, 大越 栄子, 浅見 真美子, 福田 卓民, 石亀 智洋, 阿部 裕一, 吉際 俊明, 宿野 真嗣, 湯浅 美千代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本老年看護学会 15.01.2010
一般社団法人 日本老年看護学会
Japan Academy of Gerontological Nursing
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ISSN1346-9665
2432-0811
DOI10.20696/jagn.14.1_72

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Summary:はじめに われわれが勤務する青梅慶友病院(以下,当院)はベッド数736床,入院患者の平均年齢87.6歳,約8割が認知症を有し,9割が死亡退院する“終の棲家”の役割を担う療養病床である(表1,表2).“豊かな最晩年の創造”を目標に多職種とともにチームで検討しながらケア改革を行ってきた(桑田,2006,2008). その取り組みの一つに2007年から行っている「拘縮予防対策プロジェクト─ケアに活かそう!拘縮対策」がある.この取り組みの考え方と展開方法を多くの看護師に知ってもらい意見交換をすることは,超高齢者のためのケア技術の発展につながると考えた.そこで日本老年看護学会第13回学術集会において,この拘縮予防対策の実際を紹介し,当院の看護師,理学療法士(以下,PT),作業療法士(以下,OT)の協力のもとに参加者に実技を体験してもらう交流集会を企画,実施した(表3).本稿ではその交流集会の内容と参加者の意見を紹介する.
Bibliography:特別寄稿:第13回学術集会から交流集会より
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.14.1_72