20周年の記念誌に寄せて

1.日本老年看護学会設立時の思い 日本老年看護学会の設立は1995年.老人看護学が看護の基礎教育課程のカリキュラムに入ったのは1989年で,日本はずっと早くに高齢化社会がきていたにもかかわらず老人看護の教育が始まったのはわりと最近のことです.看護教育を大学化する動きのなかで,社会からの要請としては老人看護学の教育体制を整える必要があったにもかかわらず,大学院がまだ十分できておらず,修士も,もちろん博士もまだできていなかった.私がかかわっていた千葉大学に博士課程ができたのが1993年でしたから. 大学の設置審査では教員候補者の教育と研究の業績をみるわけですが,専門の学会がない状況なので研究業績は...

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Published in日本老年看護学会誌(老年看護学) Vol. 19; no. 2; pp. 8 - 12
Main Author 野口 美和子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本老年看護学会 30.03.2015
一般社団法人 日本老年看護学会
Japan Academy of Gerontological Nursing
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ISSN1346-9665
2432-0811
DOI10.20696/jagn.19.2_8

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Summary:1.日本老年看護学会設立時の思い 日本老年看護学会の設立は1995年.老人看護学が看護の基礎教育課程のカリキュラムに入ったのは1989年で,日本はずっと早くに高齢化社会がきていたにもかかわらず老人看護の教育が始まったのはわりと最近のことです.看護教育を大学化する動きのなかで,社会からの要請としては老人看護学の教育体制を整える必要があったにもかかわらず,大学院がまだ十分できておらず,修士も,もちろん博士もまだできていなかった.私がかかわっていた千葉大学に博士課程ができたのが1993年でしたから. 大学の設置審査では教員候補者の教育と研究の業績をみるわけですが,専門の学会がない状況なので研究業績はないに等しい.いくつか老人看護学に関する研究を発表する場はあったけれども,私たちが大切であると考えるような実践的なケアの研究は出せなかった.そういうことを考えて学会をつくらなきゃいけないということになって.
Bibliography:日本老年看護学会設立20周年記念特集:19年間の歩み
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.19.2_8