小学4〜6年生の唇顎口蓋裂患児の病気に対する思い

要旨 目的:小学4〜6年生の唇顎口蓋裂患児の病気に対する思いを明らかにする. 方法:2018年8月〜9月にA病院に通院または入院中の小学4〜6年生の唇顎口蓋裂患児11名を対象に,病気に対する思いについて半構造化面接を行い,質的記述的研究手法を用いて分析を行った. 結果:病気に対する思いは29コードが抽出され,8カテゴリ【生まれたときの自分の口の形や骨がないことを知り驚いた】【自分の歯や人中がないことを聞いても驚かなかった】【自分の病気は歯が生えないことを改めて実感する】【どうして病気になったんだろう】【病気は治るのかな】【自分の病気は知っておくほうがいい】【病気は他人にはわからないから気にして...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 41; no. 1; pp. 824 - 831
Main Authors 北尾 美香, 熊谷 由加里, 池 美保, 植木 慎悟, 福井 美苗, 藤田 優一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2021
公益社団法人 日本看護科学学会
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Summary:要旨 目的:小学4〜6年生の唇顎口蓋裂患児の病気に対する思いを明らかにする. 方法:2018年8月〜9月にA病院に通院または入院中の小学4〜6年生の唇顎口蓋裂患児11名を対象に,病気に対する思いについて半構造化面接を行い,質的記述的研究手法を用いて分析を行った. 結果:病気に対する思いは29コードが抽出され,8カテゴリ【生まれたときの自分の口の形や骨がないことを知り驚いた】【自分の歯や人中がないことを聞いても驚かなかった】【自分の病気は歯が生えないことを改めて実感する】【どうして病気になったんだろう】【病気は治るのかな】【自分の病気は知っておくほうがいい】【病気は他人にはわからないから気にしていない】【重く考えすぎないように普通にふるまったほうがいい】に分類された. 結論:具体的操作期になり,患児が自分の病気を実感を伴って理解し,そして病気について悩みを抱くことが明らかとなった.患児の病気の理解を深められるように,説明をすることの重要性が示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.41.824