急性期医療を担う中堅看護師の職場における自己の存在価値の実感と職務エンパワメント，個人的達成感の関連

• Published in: 日本看護科学会誌 Vol. 34; no. 1; pp. 208 - 216
• Main Authors: 森山 潤, 柏木 公一, 小澤 三枝子
• Format: Journal Article
• Language: English; Japanese
• Published: 日本看護科学学会 31.12.2014; 公益社団法人 日本看護科学学会
• Subjects: acute care hospital; mid-career nurse; realizing self worth; 中堅看護師; 急性期病院; 自己の存在価値の実感
• ISSN: 0287-5330; 2185-8888
• DOI: 10.5630/jans.34.208

要旨　目的：急性期医療を担う関東圏の中堅看護師の職場における「自己の存在価値の実感」と「職務エンパワメント」，「個人的達成感」の関連を検討する．　対象と方法：急性期医療を担う関東圏の病院に勤務する中堅看護師533名を対象に質問紙調査を実施した．「自己の存在価値の実感」はグレッグ（2005）を参考に3因子7項目にて構成し，構成概念妥当性，信頼性を確認した．さらに共分散構造分析にて「自己の存在価値の実感」と「職務エンパワメント」，「個人的達成感」の関連を検討した．　結果：269名より回答を得た（有効回答率50.5％）．共分散構造分析の結果（n＝259），「職務エンパワメント」が「個人的達成感」に与える直接的な影響は.10であり，「自己の存在価値の実感」を介した間接的な影響は.21であった．　結論：「職務エンパワメント」が「個人的達成感」に与える直接的な影響より，「自己の存在価値の実感」を介した間接的な影響の方が大きかった．「自己の存在価値の実感」は急性期医療を担う中堅看護師にポジティブな影響を与える要因として有用であると推察される．