対象者中心の保健指導を実践する保健師の技術

要旨 目的:保健師が生活習慣病予防のための保健指導を対象者中心とするための技術を記述することを目的とする. 方法:保健師7名に対し行った半構成的インタビューの内容を分析し,生活習慣病予防のための対象者中心の保健指導を実践する保健師の技術を記述する質的記述的研究である. 結果:対象者中心の保健指導を実践する保健師の技術とは,『保健師が対象者の人生に沿った生活習慣改善の方法を共に創るための技術』であった.それは,[対象者のありのままの人生を受け入れる]技術が基盤となり,対象者の語りを引き出し,心を占めている思いを捉え受けとめていた.これによって[共に創る関係を築く]ことをしていた.それは人として思...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 33; no. 1; pp. 71 - 80
Main Authors 包國 幸代, 麻原 きよみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 20.03.2013
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.33.1_71

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Summary:要旨 目的:保健師が生活習慣病予防のための保健指導を対象者中心とするための技術を記述することを目的とする. 方法:保健師7名に対し行った半構成的インタビューの内容を分析し,生活習慣病予防のための対象者中心の保健指導を実践する保健師の技術を記述する質的記述的研究である. 結果:対象者中心の保健指導を実践する保健師の技術とは,『保健師が対象者の人生に沿った生活習慣改善の方法を共に創るための技術』であった.それは,[対象者のありのままの人生を受け入れる]技術が基盤となり,対象者の語りを引き出し,心を占めている思いを捉え受けとめていた.これによって[共に創る関係を築く]ことをしていた.それは人として思いを伝え合える関係であった.この関係の上で[生活習慣改善の方法を共に創る]ことが可能となっていた.本技術を用いることにより保健指導が対象者中心となり,主体的で継続できる生活習慣改善が可能となると考えられた.
Bibliography:研究報告
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.33.1_71