物質使用障害者に対する作業療法プログラム「Real生活プログラム」—参加者の治療に対する期待の分析報告

要旨:筆者らは地域生活を送る,薬物や処方・市販薬の物質使用障害者を対象とした作業療法プログラム「Real生活プログラム(以下,リア活)」を開始した.本研究の目的は,リア活に参加した対象者のケアニーズや生活上の目標をテキストマイニングの手法で分析し,本プログラムの今後の方向性を検討することである.リア活参加者30名の分析の結果,共起ネットワークでは8個のサブグラフが検出され,人とのつながりや社会復帰,薬物への欲求対処,生活の改善・安定,就労準備に分類できた.リア活は,複雑な背景や症状を抱える物質使用障害に対するテーラーメイドの治療の役割を果たし,参加者が新たに人-作業-場所とつながるきっかけとな...

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Published in作業療法 Vol. 42; no. 3; pp. 391 - 397
Main Authors 山元 直道, 古賀 誠, 村田 雄一, 森田 三佳子, 松本 俊彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.06.2023
一般社団法人 日本作業療法士協会
Subjects
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.42.3_391

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Summary:要旨:筆者らは地域生活を送る,薬物や処方・市販薬の物質使用障害者を対象とした作業療法プログラム「Real生活プログラム(以下,リア活)」を開始した.本研究の目的は,リア活に参加した対象者のケアニーズや生活上の目標をテキストマイニングの手法で分析し,本プログラムの今後の方向性を検討することである.リア活参加者30名の分析の結果,共起ネットワークでは8個のサブグラフが検出され,人とのつながりや社会復帰,薬物への欲求対処,生活の改善・安定,就労準備に分類できた.リア活は,複雑な背景や症状を抱える物質使用障害に対するテーラーメイドの治療の役割を果たし,参加者が新たに人-作業-場所とつながるきっかけとなる。
Bibliography:実践報告
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.42.3_391