地域包括支援センター職員が抱く作業療法士の認識—計量テキスト分析による構造の把握

要旨:本研究の目的は,地域連携を視野に,地域に関わる専門職種が抱く作業療法士の認識を明らかにすることであった.質問紙調査により,作業療法士という職種についての自由記述をKH Coderを用いて分析した.結果,地域包括支援センター職員から見た作業療法士の認識には「人」,「作業」,「生活」の3つがあった.さらに,法の定義を基準にした認識や他のリハビリテーション専門職との違い,認知症を有する人の支援を行う職種,望む生活を支援するといった認識などが階層的な構造を示していた.以上から,地域包括支援センター職員との関わりでは,生活動作だけでなく対象者の「その人らしい」生活を支援する視点が必要となることが改...

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Published in作業療法 Vol. 39; no. 2; pp. 170 - 179
Main Authors 赤堀 将孝, 亀山 一義, 宍戸 聖弥, 松本 圭太, 谷川 和昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.04.2020
一般社団法人 日本作業療法士協会
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.39.2_170

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Summary:要旨:本研究の目的は,地域連携を視野に,地域に関わる専門職種が抱く作業療法士の認識を明らかにすることであった.質問紙調査により,作業療法士という職種についての自由記述をKH Coderを用いて分析した.結果,地域包括支援センター職員から見た作業療法士の認識には「人」,「作業」,「生活」の3つがあった.さらに,法の定義を基準にした認識や他のリハビリテーション専門職との違い,認知症を有する人の支援を行う職種,望む生活を支援するといった認識などが階層的な構造を示していた.以上から,地域包括支援センター職員との関わりでは,生活動作だけでなく対象者の「その人らしい」生活を支援する視点が必要となることが改めて確認された.
Bibliography:研究論文
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.39.2_170