慢性疾患患児と健康児のソーシャルサポート

要旨 慢性疾患患児のソーシャルサポートの特徴を明らかにすることを目的に,ソーシャルサポート質問紙を作成し,9歳から18歳までの患児に対して調査を行った.また,比較対照として,一般の学校に通学する小学校5年生から高等学校2年生に対する調査を行った.204名の患児と544名の健康児の回答より,以下の結果が見出された.1.患児,健康児ともに,小学生は高校生より親のサポートおよび教師のサポートが高かった.また,男児より女児の方が友人のサポートが高かった.2.患児は健康児より,親のサポート,友人のサポート,教師のサポートがいずれも高かった.3.糖尿病児は,悪性腫瘍や喘息の患児より親のサポートが低かった....

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 17; no. 1; pp. 40 - 47
Main Authors 中村 美保, 兼松 百合子, 横田 碧, 武田 淳子, 中村 伸枝, 丸 光惠, 古谷 佳由理, 野口 美和子, 内田 雅代, 杉本 陽子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 28.02.1997
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans1981.17.1_40

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Summary:要旨 慢性疾患患児のソーシャルサポートの特徴を明らかにすることを目的に,ソーシャルサポート質問紙を作成し,9歳から18歳までの患児に対して調査を行った.また,比較対照として,一般の学校に通学する小学校5年生から高等学校2年生に対する調査を行った.204名の患児と544名の健康児の回答より,以下の結果が見出された.1.患児,健康児ともに,小学生は高校生より親のサポートおよび教師のサポートが高かった.また,男児より女児の方が友人のサポートが高かった.2.患児は健康児より,親のサポート,友人のサポート,教師のサポートがいずれも高かった.3.糖尿病児は,悪性腫瘍や喘息の患児より親のサポートが低かった.4.母親が仕事に就いていない患児は,就いている場合に比較してサポート総点,教師のサポートが高かった.5.非運動系の学外活動をしている患児は,非運動系の学外活動をしていない患児よりサポート総点が高かった.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans1981.17.1_40