コルヒチン処理・茎頂培養併用法によるスパティフィラム(Spathiphllum wallisii Regel 'Merry')の四倍性個体の誘導
スパティフィラム(Spathiphyllum)の新品種育成を目的として,塊茎へのコルヒチン浸漬処理による四倍体の作出を行った。展開葉および未展開葉を除去した塊茎をコルヒチン0,0.1,1.0および10.0mM(DMSO1%)に12,24および48時間浸漬処理した。処理後に生育した植物体の倍数性をフローサイトメトリー分析で判定した結果,コルヒチン10.0mM処理区で二倍性細胞と四倍性細胞のキメラ個体が3個体得られた。四倍体を獲得するために,キメラ個体の茎頂培養を行い,多芽体を形成させ再分化した植物体を順化した。生育した植物体の倍数性を再度判定した結果,1個体の四倍体を獲得した。四倍体は二倍体と比...
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Published in | Engeigaku kenkyuu Vol. 11; no. 2; pp. 189 - 194 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
15.04.2012
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ISSN | 1347-2658 |
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Summary: | スパティフィラム(Spathiphyllum)の新品種育成を目的として,塊茎へのコルヒチン浸漬処理による四倍体の作出を行った。展開葉および未展開葉を除去した塊茎をコルヒチン0,0.1,1.0および10.0mM(DMSO1%)に12,24および48時間浸漬処理した。処理後に生育した植物体の倍数性をフローサイトメトリー分析で判定した結果,コルヒチン10.0mM処理区で二倍性細胞と四倍性細胞のキメラ個体が3個体得られた。四倍体を獲得するために,キメラ個体の茎頂培養を行い,多芽体を形成させ再分化した植物体を順化した。生育した植物体の倍数性を再度判定した結果,1個体の四倍体を獲得した。四倍体は二倍体と比較して,気孔の肥大,葉幅/葉長比の増大,花茎や肉穂花序の肥大化,仏炎苞の卵形化と肥厚化などの形態的な変化が観察された。 |
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Bibliography: | ZZ20004168 831987 |
ISSN: | 1347-2658 |