日本海側河川に対する中国大陸からの越境窒素汚染

日本海側を流れる斐伊川において2010年7月1日から2011年6月30日まで毎日採水を行った。期間内の総流量は1.51×10 9 m3であった。TNの平均値,最小値及び最大値はそれぞれ0.60mg L-1,0.24mg L-1,1.34mg L-1であった。NO3-Nはそれぞれ0.50mg L-1,0.14mg L-1,1.06mg L-1であった。河川水中の窒素のほとんどをDINが占めており,そのうちの90%以上がNO3-Nであった。12月から3月にかけてNO3-N濃度の上昇がみられた。2001-2002年に行った同様の調査と比較したところ,硝酸態窒素の平均値が0.38mg L-1から0.5...

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Published inRikusuigaku zasshi Vol. 75; no. 1; pp. 27 - 34
Main Authors 宮廻, 隆洋, 田林, 雄, 大城, 等, 小山, 維尊, 中島, 結衣, 佐藤, 紗知子, 野尻, 由香里, 岸, 真司, 藤原, 敦夫, 神谷, 宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.01.2014
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Summary:日本海側を流れる斐伊川において2010年7月1日から2011年6月30日まで毎日採水を行った。期間内の総流量は1.51×10 9 m3であった。TNの平均値,最小値及び最大値はそれぞれ0.60mg L-1,0.24mg L-1,1.34mg L-1であった。NO3-Nはそれぞれ0.50mg L-1,0.14mg L-1,1.06mg L-1であった。河川水中の窒素のほとんどをDINが占めており,そのうちの90%以上がNO3-Nであった。12月から3月にかけてNO3-N濃度の上昇がみられた。2001-2002年に行った同様の調査と比較したところ,硝酸態窒素の平均値が0.38mg L-1から0.50mg L-1に増加していた。斐伊川集水域において人為的汚染の増加は考えられないことから,中国大陸からの越境窒素汚染の影響がさらに大きくなったと考えられた。
Bibliography:ZZ00016414
871958
ISSN:0021-5104