カワハギに対するβ溶血性レンサ球菌症ワクチンの接種部位,免疫発現時期,ならびに養殖場における免疫持続性と安全性の検討

市販のヒラメβ溶血性レンサ球菌症ワクチンはカワハギのβ溶血性レンサ球菌症に対して免疫を誘導することが確認されており,カワハギにも応用できる可能性がある。本研究では,実験水槽でカワハギにおける免疫の最適方法や免疫発現時期を検討した。またカワハギ養殖施設でワクチン接種を行い,実用規模での安全性や免疫持続性を検討した。生理食塩水を腹腔内もしくは筋肉に接種された魚(対照区)と比べ,腹腔内接種もしくは筋肉接種により免疫された魚は,筋肉接種・腹腔内接種共に有効であることが明らかとなった。防御免疫はワクチン接種14日後以降に強く誘導した。さらに養殖現場でカワハギにワクチン接種し,実用規模での安全性を確認した...

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Published inSuisan Zoshoku Vol. 63; no. 2; pp. 119 - 125
Main Authors 南, 隆之, 岩田, 一夫, 桑原, 正和, 天野, 健一, 水田, 篤, 追中, 大作, 吉村, 直人, 西木, 一生, 吉田, 照豊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.06.2015
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Summary:市販のヒラメβ溶血性レンサ球菌症ワクチンはカワハギのβ溶血性レンサ球菌症に対して免疫を誘導することが確認されており,カワハギにも応用できる可能性がある。本研究では,実験水槽でカワハギにおける免疫の最適方法や免疫発現時期を検討した。またカワハギ養殖施設でワクチン接種を行い,実用規模での安全性や免疫持続性を検討した。生理食塩水を腹腔内もしくは筋肉に接種された魚(対照区)と比べ,腹腔内接種もしくは筋肉接種により免疫された魚は,筋肉接種・腹腔内接種共に有効であることが明らかとなった。防御免疫はワクチン接種14日後以降に強く誘導した。さらに養殖現場でカワハギにワクチン接種し,実用規模での安全性を確認した。
Bibliography:ZZ00008678
892675
ISSN:0371-4217