呈色反応によるツキヨタケの簡易鑑別法開発

呈色反応によるツキヨタケの理化学的鑑別法を検討した.ツキヨタケおよび類似する食用キノコの子実体傘部に試薬を滴下し,呈色反応を観察したところ,ビーム試薬(5%水酸化カリウムエタノール溶液)によりツキヨタケのみが青緑色に呈色した.また,キノコ子実体傘表皮のエタノール抽出物においても同様の反応を示した.ツキヨタケ食中毒発生時の調理残品の鑑別を想定し,調理したツキヨタケに対し前述の呈色反応を適用したところ,生のキノコ同様の呈色反応を確認した.これらのことからビーム試薬による呈色反応はツキヨタケの鑑別に有用と考える....

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 64; no. 3; pp. 108 - 110
Main Authors 篠原, 秀幸, 大河原, 龍馬, 長岡, 由香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.06.2023
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.64.108

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Summary:呈色反応によるツキヨタケの理化学的鑑別法を検討した.ツキヨタケおよび類似する食用キノコの子実体傘部に試薬を滴下し,呈色反応を観察したところ,ビーム試薬(5%水酸化カリウムエタノール溶液)によりツキヨタケのみが青緑色に呈色した.また,キノコ子実体傘表皮のエタノール抽出物においても同様の反応を示した.ツキヨタケ食中毒発生時の調理残品の鑑別を想定し,調理したツキヨタケに対し前述の呈色反応を適用したところ,生のキノコ同様の呈色反応を確認した.これらのことからビーム試薬による呈色反応はツキヨタケの鑑別に有用と考える.
Bibliography:947226
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.64.108