市販ポリエチレン製品から溶出される物質およびその溶出量に関する検討

食品用として使用される可能性のある市販ポリ袋から,溶出が想定される物質についてLC-QTOFを用いたノンターゲット分析およびLC-MS/MSを用いた溶出量の把握を行った.LC-QTOFでの分析結果から推定された溶出物質を含む14物質について,移動相由来物質と試験溶液中のターゲット物質を分離するためのリテンションギャップ法を活用したLC-MS/MS分析法を構築した.本分析法を用いて市販のポリ袋9検体について溶出試験を実施したところ,最もIrganox 1076が溶出された試料では,EUのSMLの1/4の量が検出された.その他,Erucamide,Irganox 168-oxideの溶出が確認でき...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 64; no. 3; pp. 101 - 107
Main Authors 岩越, 景子, 大須賀, 愛幸, 六鹿, 元雄, 岩越, 一之, 長谷部, 恵美, 小林, 千種, 宮川, 弘之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.06.2023
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.64.101

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Summary:食品用として使用される可能性のある市販ポリ袋から,溶出が想定される物質についてLC-QTOFを用いたノンターゲット分析およびLC-MS/MSを用いた溶出量の把握を行った.LC-QTOFでの分析結果から推定された溶出物質を含む14物質について,移動相由来物質と試験溶液中のターゲット物質を分離するためのリテンションギャップ法を活用したLC-MS/MS分析法を構築した.本分析法を用いて市販のポリ袋9検体について溶出試験を実施したところ,最もIrganox 1076が溶出された試料では,EUのSMLの1/4の量が検出された.その他,Erucamide,Irganox 168-oxideの溶出が確認できた.
Bibliography:ZZ00009680
947225
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.64.101