トータルダイエット試料による食品を介した放射性物質の摂取量の推定

本研究では,食品を介した放射性物質の摂取量の実態を把握することを目的とし,マーケットバスケット(MB)試料(平成24∼25年)および陰膳試料(平成24年)を用いて,放射性セシウムの一日摂取量(Bq/day)および1年当たりの預託実効線量(mSv/year)を推定した.MB試料および陰膳試料から推定された放射性セシウムの年当たり預託実効線量の最大値は,それぞれ0.0094および0.027 mSv/yearであり,福島県近辺地域においてやや高い値を示す傾向が見られた.しかしながら,いずれの試料においても,放射性セシウムによる年当たり預託実効線量は,平成24年4月より施行された新基準値を定める根拠と...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 55; no. 4; pp. 177 - 182
Main Authors 松田, りえ子, 手島, 玲子, 植草, 義徳, 蜂須賀, 暁子, 堤, 智昭, 鍋師, 裕美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.08.2014
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.55.177

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Summary:本研究では,食品を介した放射性物質の摂取量の実態を把握することを目的とし,マーケットバスケット(MB)試料(平成24∼25年)および陰膳試料(平成24年)を用いて,放射性セシウムの一日摂取量(Bq/day)および1年当たりの預託実効線量(mSv/year)を推定した.MB試料および陰膳試料から推定された放射性セシウムの年当たり預託実効線量の最大値は,それぞれ0.0094および0.027 mSv/yearであり,福島県近辺地域においてやや高い値を示す傾向が見られた.しかしながら,いずれの試料においても,放射性セシウムによる年当たり預託実効線量は,平成24年4月より施行された新基準値を定める根拠となった1 mSv/yearと比較して極めて小さい値であることが明らかとなった.
Bibliography:ZZ00009680
873206
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.55.177