LC/MS/MSによる畜水産食品中の動物用医薬品一斉分析

高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法(LC/MS/MS)を用いた畜水産食品中の動物用医薬品98成分の一斉分析法を検討した.試料をメタノールで抽出,水で希釈後,50%メタノール濃度に調整した溶液を孔径サイズ0.02 μmの精密ろ過膜で精製し,LC/MS/MSで測定した.0.2 μg/g濃度での添加回収試験の結果,すべての試料において50~150%の回収率が得られたものは87成分で,変動係数も20%未満であった.抗生物質が検出された試料を用いて,本法と公定検査法を比較したところ,分析値がほぼ一致し,十分な真度で分析可能であった.本法は畜水産食品中の動物用医薬品の残留分析におけるスクリーニ...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 49; no. 6; pp. 381 - 389
Main Authors 梶田, 弘子, 畠山, えり子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2008
日本食品衛生学会
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Summary:高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法(LC/MS/MS)を用いた畜水産食品中の動物用医薬品98成分の一斉分析法を検討した.試料をメタノールで抽出,水で希釈後,50%メタノール濃度に調整した溶液を孔径サイズ0.02 μmの精密ろ過膜で精製し,LC/MS/MSで測定した.0.2 μg/g濃度での添加回収試験の結果,すべての試料において50~150%の回収率が得られたものは87成分で,変動係数も20%未満であった.抗生物質が検出された試料を用いて,本法と公定検査法を比較したところ,分析値がほぼ一致し,十分な真度で分析可能であった.本法は畜水産食品中の動物用医薬品の残留分析におけるスクリーニング法として有用と考える.
Bibliography:ZZ00009680
771682
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.49.381