LC-MS/MSを用いた農産物中残留農薬の迅速試験法に関する検討

LC-MS/MSを用いた農産物中残留農薬の迅速試験法について検討した.試料10 gに,アセトニトリル30 mLを加えホモジナイズ後,無水硫酸マグネシウム4 g,塩化ナトリウム1 gおよびクエン酸緩衝剤を加えて農薬を抽出した.また,夾雑成分を除去するため,独自の3層固相カラム(C18/GC/PSA; 60/30/60 mg)を使用した.また試験液の測定は,2台のLC-MS/MSを組み合わせ,スケジュールドMRMモードで実施した.厚生労働省通知の妥当性評価ガイドラインに従って,5種の農産物(玄米,キウィー,キャベツ,かんしょ,ほうれんそう)における,本法の妥当性評価を行った.結果,60農薬中,ガイ...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 55; no. 6; pp. 254 - 260
Main Authors 富澤, 早苗, 笹本, 剛生, 岩越, 景子, 田村, 康宏, 高野, 伊知郎, 増田, 諒子, 八巻, ゆみこ, 大塚, 健治, 増渕, 珠子, 中川, 由紀子, 佐藤, 千鶴子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.12.2014
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.55.254

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Summary:LC-MS/MSを用いた農産物中残留農薬の迅速試験法について検討した.試料10 gに,アセトニトリル30 mLを加えホモジナイズ後,無水硫酸マグネシウム4 g,塩化ナトリウム1 gおよびクエン酸緩衝剤を加えて農薬を抽出した.また,夾雑成分を除去するため,独自の3層固相カラム(C18/GC/PSA; 60/30/60 mg)を使用した.また試験液の測定は,2台のLC-MS/MSを組み合わせ,スケジュールドMRMモードで実施した.厚生労働省通知の妥当性評価ガイドラインに従って,5種の農産物(玄米,キウィー,キャベツ,かんしょ,ほうれんそう)における,本法の妥当性評価を行った.結果,60農薬中,ガイドラインによる評価基準を満たしたものは,玄米で58,キウィーで59,キャベツで55,さつまいもで55,ほうれんそうで56農薬であった.本法は,農産物中残留農薬の日常検査に有用であることを確認した.
Bibliography:ZZ00009680
890219
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.55.254