ステンレス製の食品用容器および調理器具中の含有金属に関する実態調査

わが国に流通する食品用ステンレス製品合計164製品(172試料)について,含有金属の実態調査を行った.蛍光X線およびICPを用いて含有金属の分析を行った結果,マンガンの組成比が高い(9.59~20.03%)ステンレス製品が17試料あり,それらはどのJISの鋼種にも分類されなかった.次いで,ICPを用いて食品擬似溶媒による金属の溶出量分析を行った.その結果,ステンレス製品の溶出試験の規格があるイタリアの限度値に適合していた.また,それらのステンレス製品は蛍光X線およびICP分析で鉛とアンチモンは検出されず,日本の食品衛生法の規格に適合していた....

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 58; no. 3; pp. 166 - 171
Main Authors 塩澤, 優, 羽石, 奈穂子, 鈴木, 公美, 荻本, 真美, 高梨, 麻由, 富岡, 直子, 植松, 洋子, 門間, 公夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.06.2017
日本食品衛生学会
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Summary:わが国に流通する食品用ステンレス製品合計164製品(172試料)について,含有金属の実態調査を行った.蛍光X線およびICPを用いて含有金属の分析を行った結果,マンガンの組成比が高い(9.59~20.03%)ステンレス製品が17試料あり,それらはどのJISの鋼種にも分類されなかった.次いで,ICPを用いて食品擬似溶媒による金属の溶出量分析を行った.その結果,ステンレス製品の溶出試験の規格があるイタリアの限度値に適合していた.また,それらのステンレス製品は蛍光X線およびICP分析で鉛とアンチモンは検出されず,日本の食品衛生法の規格に適合していた.
Bibliography:ZZ00009680
912024
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.58.166