LC-MS/MSによる餃子中の農薬一斉分析法の検討

LC-MS/MSを用いた餃子中の農薬の分析法を検討した.均一化した餃子を酢酸エチルで抽出し,遠心分離後酢酸エチルを留去した.残留物をヘキサンに再溶解し,アセトニトリル/ヘキサン分配法により脂質を除き,アセトニトリル層をグラファイトカーボン/PSA積層カラムにより精製し,LC-MS/MSで測定した.99種類の農薬について,20および100 ng/gになるよう餃子に添加し,回収率を求めたところ,72種類の農薬について両濃度で良好な結果(回収率,70~120%; RSD, 20% 未満)となった.本分析法を用いて,12検体を処理するのに要した時間は6時間であった.したがって,本分析法は餃子中残留農薬...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 50; no. 1; pp. 10 - 15
Main Authors 岡本, 葉, 高取, 聡, 北川, 陽子, 起橋, 雅浩, 福井, 直樹, 村田, 弘, 住本, 建夫, 田中, 之雄, 尾花, 裕孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2009
日本食品衛生学会
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Summary:LC-MS/MSを用いた餃子中の農薬の分析法を検討した.均一化した餃子を酢酸エチルで抽出し,遠心分離後酢酸エチルを留去した.残留物をヘキサンに再溶解し,アセトニトリル/ヘキサン分配法により脂質を除き,アセトニトリル層をグラファイトカーボン/PSA積層カラムにより精製し,LC-MS/MSで測定した.99種類の農薬について,20および100 ng/gになるよう餃子に添加し,回収率を求めたところ,72種類の農薬について両濃度で良好な結果(回収率,70~120%; RSD, 20% 未満)となった.本分析法を用いて,12検体を処理するのに要した時間は6時間であった.したがって,本分析法は餃子中残留農薬分析法として有用な方法であると考えられる.
Bibliography:ZZ00009680
771692
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.50.10