LC-MS/MSによるうなぎかば焼中のマラカイトグリーン分析法の妥当性評価

食品中に残留するマラカイトグリーン(MG)およびその代謝産物であるロイコマラカイトグリーン(LMG)について,告示試験法を一部改良し,ジクロロメタンを使わない試験法を開発した.また,この試験法について,うなぎかば焼を用いて厚生労働省から通知された妥当性評価ガイドラインに従い,添加回収試験を実施した.標準添加試料からアセトニトリルおよびクエン酸・リン酸緩衝液(pH 3.0)でMG,LMGを抽出した後,塩析・脱水し,オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラムおよび強酸性陽イオン交換体ミニカラムで精製した.これをLC-MS/MSにより測定し,重水素標識した標準物質(MG-d5,LMG-d6)をサロゲー...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 56; no. 1; pp. 31 - 36
Main Authors 山下, 毅, 西川, 清文, 篠﨑, 史義, 伴埜, 行則, 川上, 雅弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.02.2015
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.56.31

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Summary:食品中に残留するマラカイトグリーン(MG)およびその代謝産物であるロイコマラカイトグリーン(LMG)について,告示試験法を一部改良し,ジクロロメタンを使わない試験法を開発した.また,この試験法について,うなぎかば焼を用いて厚生労働省から通知された妥当性評価ガイドラインに従い,添加回収試験を実施した.標準添加試料からアセトニトリルおよびクエン酸・リン酸緩衝液(pH 3.0)でMG,LMGを抽出した後,塩析・脱水し,オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラムおよび強酸性陽イオン交換体ミニカラムで精製した.これをLC-MS/MSにより測定し,重水素標識した標準物質(MG-d5,LMG-d6)をサロゲートとした内部標準法により定量を行った.その結果,MGおよびLMGそれぞれにおいて,真度は99.2%,93.6%,併行精度は2.2%,4.4%,室内精度は3.5%,5.1%と良好であった.
Bibliography:ZZ00009680
891380
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.56.31