食品中の甘味料分析における迅速な改良透析法の開発

食品に添加された甘味料(サッカリンナトリウム(Sa),アセスルファムカリウム(AK),アスパルテーム(APM),ズルチン(Du))分析で行う,簡便で迅速な改良透析法を開発した.従来法では,透析が48時間必要とされる穀物調製品のクッキーに,甘味料をそれぞれ0.1 g/kg添加して種々の検討を行った.その結果,従来法では,長さが約15 cmだった透析膜チューブを55 cmとして膜面積を増やし,転倒混和を30分ごとに行って,透析時間を4時間に短縮した.Sa,AK,APM,Duの回収率(%)は,それぞれ従来法の72.5,82.0,80.5,65.5から,93.3,98.3,103.2,88.9に改善し...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 55; no. 1; pp. 13 - 18
Main Authors 安井, 明子, 藤原, 卓士, 植松, 洋子, 田原, 正一, 小林, 千種, 早藤, 知惠子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.02.2014
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.55.13

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Summary:食品に添加された甘味料(サッカリンナトリウム(Sa),アセスルファムカリウム(AK),アスパルテーム(APM),ズルチン(Du))分析で行う,簡便で迅速な改良透析法を開発した.従来法では,透析が48時間必要とされる穀物調製品のクッキーに,甘味料をそれぞれ0.1 g/kg添加して種々の検討を行った.その結果,従来法では,長さが約15 cmだった透析膜チューブを55 cmとして膜面積を増やし,転倒混和を30分ごとに行って,透析時間を4時間に短縮した.Sa,AK,APM,Duの回収率(%)は,それぞれ従来法の72.5,82.0,80.5,65.5から,93.3,98.3,103.2,88.9に改善した.種々の食品を検体とすると,Sa,AK,APM,Duの回収率(%)は,それぞれ91.6~100.1,93.9~100.1,86.7~100.0,88.7~104.7と良好だった.本改良透析法は,甘味料試験検査の迅速化に寄与することが示された.
Bibliography:871377
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.55.13