植物ステロール配合チョコレートの境界域および軽度高コレステロール血症者における血清コレステロール低下作用 ―長期摂取時の有効性および安全性のランダム化二重盲検試験による検討

血清コレステロール値がやや高めの成人男女(99名)を対象に,プラセボを対照としたランダム化二重盲検試験により,植物ステロール(1,200 mg/day)を配合したチョコレートを12週間連続摂取した際の血清コレステロール低下作用ならびに安全性について検討した。植物ステロール配合チョコレート摂取群は摂取開始前と比較して,摂取4,8,12週間後の総コレステロール値およびLDL-コレステロール値が有意に低下し,プラセボ群との比較においても,摂取4,8週間後で総コレステロール値およびLDL-コレステロール値の有意な低下がみられた。また,血液検査,尿検査,理学的検査および診察・問診から,試験食と因果関係が...

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Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 65; no. 6; pp. 261 - 270
Main Authors 緒方, 俊行, 星野, 将隆, 副島, 由加里, 志村, 進, 梶本, 佳孝, 井上, 修二, 前田, 裕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 2012
日本栄養・食糧学会
Subjects
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ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.65.261

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Summary:血清コレステロール値がやや高めの成人男女(99名)を対象に,プラセボを対照としたランダム化二重盲検試験により,植物ステロール(1,200 mg/day)を配合したチョコレートを12週間連続摂取した際の血清コレステロール低下作用ならびに安全性について検討した。植物ステロール配合チョコレート摂取群は摂取開始前と比較して,摂取4,8,12週間後の総コレステロール値およびLDL-コレステロール値が有意に低下し,プラセボ群との比較においても,摂取4,8週間後で総コレステロール値およびLDL-コレステロール値の有意な低下がみられた。また,血液検査,尿検査,理学的検査および診察・問診から,試験食と因果関係があると考えられる有害な影響は認められなかった。以上より,植物ステロール配合チョコレートは,総コレステロール値とLDL-コレステロール値を有意に低下させること,および安全性に問題がないことが確認され,コレステロール値がやや高めの人に有用な食品であることが示された。
Bibliography:850047
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.65.261