職域中高年男性におけるメタボリックシンドローム発症に関連する食習慣の検討

1997年に愛知県内某職域に属する40歳以上の男性のうち, メタボリックシンドローム (以下, Mets) と判定された1,857人を対象として, 摂取頻度や嗜好を問う食生活習慣 (卵・野菜・果物・洋菓子・牛乳・清涼飲料水・和洋中の食事・肉または魚・外食・朝食の摂取頻度, 濃い味付け・油っこい料理の好み, 腹いっぱいまで食べるか) が, 5年後のMets発症といかなる関連を有するかを検討した。1,857人中, 5年後にMets発症と判定された者は126人 (6.8%) であった。年齢, 喫煙, 飲酒習慣, 身体活動, 自覚的ストレスを調整した多重ロジスティック回帰分析の結果, 牛乳の摂取頻度が...

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Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 62; no. 3; pp. 123 - 129
Main Authors 大塚, 礼, 玉腰, 浩司, 八谷, 寛, 豊嶋, 英明, 下方, 浩史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 2009
日本栄養・食糧学会
Subjects
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ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.62.123

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Summary:1997年に愛知県内某職域に属する40歳以上の男性のうち, メタボリックシンドローム (以下, Mets) と判定された1,857人を対象として, 摂取頻度や嗜好を問う食生活習慣 (卵・野菜・果物・洋菓子・牛乳・清涼飲料水・和洋中の食事・肉または魚・外食・朝食の摂取頻度, 濃い味付け・油っこい料理の好み, 腹いっぱいまで食べるか) が, 5年後のMets発症といかなる関連を有するかを検討した。1,857人中, 5年後にMets発症と判定された者は126人 (6.8%) であった。年齢, 喫煙, 飲酒習慣, 身体活動, 自覚的ストレスを調整した多重ロジスティック回帰分析の結果, 牛乳の摂取頻度が高いこと, 濃い味が好きだが控えること, あっさりしたものが好きなこと, 食事を腹八分目に控えることが5年後のMets発症リスクの低下と有意な関連を示した。個人の嗜好や食物摂取頻度, 食習慣への意識的な配慮が, 将来のMets発症リスク低下に関連する可能性が示唆された。
Bibliography:773193
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.62.123