加工食品を用いた農薬分析技能試験用試料調製の検討

加工食品中の農薬分析を対象とした,技能試験の試料調製方法を検討した.検討用試料としてレトルトカレーとパンケーキを用い,農薬を添加した試料の均一性を評価した.レトルトカレーは調製時と採取時に加温して均一化することが必要であった.有機リン系農薬およびカーバメート系農薬を中心に,15種類の農薬を添加したところ,14種類の農薬濃度で試料の均一性が確認された.パンケーキは生地に10種類の農薬を添加した.生地は農薬添加後に加熱調理したが,調製したパンケーキ中の農薬濃度はほとんど影響を受けず,添加したすべての農薬濃度で試料の均一性が確認された.また,-20℃ で保存した場合,約2 か月間は農薬濃度の大きな変...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 51; no. 5; pp. 253 - 257
Main Authors 起橋, 雅浩, 小阪田, 正和, 内田, 耕太郎, 永吉, 晴奈, 山口, 貴弘, 柿本, 健作, 中山, 裕紀子, 尾花, 裕孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2010
日本食品衛生学会
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Summary:加工食品中の農薬分析を対象とした,技能試験の試料調製方法を検討した.検討用試料としてレトルトカレーとパンケーキを用い,農薬を添加した試料の均一性を評価した.レトルトカレーは調製時と採取時に加温して均一化することが必要であった.有機リン系農薬およびカーバメート系農薬を中心に,15種類の農薬を添加したところ,14種類の農薬濃度で試料の均一性が確認された.パンケーキは生地に10種類の農薬を添加した.生地は農薬添加後に加熱調理したが,調製したパンケーキ中の農薬濃度はほとんど影響を受けず,添加したすべての農薬濃度で試料の均一性が確認された.また,-20℃ で保存した場合,約2 か月間は農薬濃度の大きな変化はなかった.以上の結果よりこれらの調製試料は,技能試験用試料として使用可能と考えられた.
Bibliography:ZZ00009680
800224
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.51.253