GISを用いた針・広葉樹林の同時伐採適地選定手法の開発

木質バイオマス発電用材の供給を目的として既報で構築した架線集材による針・広葉樹林の同時伐採モデルをGIS(地理情報システム)に適用し,地理空間上でこの方式の適地を特定する手法の開発を,高知市土佐山地区を対象として試みた。手順は,1)架線架設に適した一定以上の面積の谷形状の区域を表す集水域ポリゴンにより対象地域の林分を区分し,2)トラック運材を考慮し幅員3 mの道路に隣接する集水域ポリゴンを抽出した。その後,当該モデルの集材面積を超える集水域ポリゴンのみに分析対象を絞り込み,3)さらに保安林などの伐採制限や樹種・樹齢を考慮して残った集水域ポリゴンのha当たりの収益性を分析した。その結果,4)対象...

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Published inNihon Shinrin Gakkaishi Vol. 103; no. 6; pp. 449 - 454
Main Authors 福田, 雄治, 鈴木, 保志, 飯國, 芳明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本森林学会 01.12.2021
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ISSN1349-8509
1882-398X
DOI10.4005/jjfs.103.449

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Summary:木質バイオマス発電用材の供給を目的として既報で構築した架線集材による針・広葉樹林の同時伐採モデルをGIS(地理情報システム)に適用し,地理空間上でこの方式の適地を特定する手法の開発を,高知市土佐山地区を対象として試みた。手順は,1)架線架設に適した一定以上の面積の谷形状の区域を表す集水域ポリゴンにより対象地域の林分を区分し,2)トラック運材を考慮し幅員3 mの道路に隣接する集水域ポリゴンを抽出した。その後,当該モデルの集材面積を超える集水域ポリゴンのみに分析対象を絞り込み,3)さらに保安林などの伐採制限や樹種・樹齢を考慮して残った集水域ポリゴンのha当たりの収益性を分析した。その結果,4)対象地域で再造林費を賄う以上の収益性が確認された林分1,908 haからの建築用材および燃材としての木質資源の供給可能量は,建築用材153千 m3,燃材154千 tと推算された。
Bibliography:ZZ20018854
941302
ISSN:1349-8509
1882-398X
DOI:10.4005/jjfs.103.449