群集解析と生息場モデルに基づく魚類の生息環境評価
農業水路に生息する魚類を対象に,modified TWINSPAN分析を用いた群集解析とランダムフォレストを用いた種別の生息場モデルの2手法を用いて生息環境評価を行い,両手法による評価の整合性や適用可能性を比較した.Modified TWINSPAN分析により分類された6つの魚類群集と,各魚類群集の指標種である10魚種に関するランダムフォレストを用いた種別の生息場解析の結果,各魚類群集や各魚種に特有の生息環境特性が明らかになった.同一群集に属する魚種では,両手法による生息環境評価は概ね一致した.一方,広範に分布し,多様な規模の水路を利用する種では,両手法による評価に差異が見られ,種別の生息環境...
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Published in | Nōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū Vol. 88; no. 1; pp. I_93 - I_103 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 農業農村工学会
2020
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Subjects | |
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ISSN | 1882-2789 1884-7242 |
DOI | 10.11408/jsidre.88.I_93 |
Cover
Summary: | 農業水路に生息する魚類を対象に,modified TWINSPAN分析を用いた群集解析とランダムフォレストを用いた種別の生息場モデルの2手法を用いて生息環境評価を行い,両手法による評価の整合性や適用可能性を比較した.Modified TWINSPAN分析により分類された6つの魚類群集と,各魚類群集の指標種である10魚種に関するランダムフォレストを用いた種別の生息場解析の結果,各魚類群集や各魚種に特有の生息環境特性が明らかになった.同一群集に属する魚種では,両手法による生息環境評価は概ね一致した.一方,広範に分布し,多様な規模の水路を利用する種では,両手法による評価に差異が見られ,種別の生息環境評価の必要性が示唆された.今後は,農業水路の水利機能の維持と水生生物の生息環境の保全の両立に向けた環境評価の枠組みの確立に向けた知見の収集が必要である. |
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Bibliography: | ZZ20032779 940105 |
ISSN: | 1882-2789 1884-7242 |
DOI: | 10.11408/jsidre.88.I_93 |