北海道畑作の大規模化における課題と今後の展望

北海道の畑作地帯ではコムギ,バレイショ,テンサイ,マメ類の4 品目による輪作を基本に,野菜類を含めた輪作体系が行われている.農家戸数の減少に伴い,1 戸あたりの経営耕地面積が増加するなかで,作業競合の回避や労働時間を削減する技術を導入して輪作の維持を可能にすることは,北海道畑作の農作業の大きな課題である.そこで,本報では,まず,畑輪作における作業競合の現状,主要作物の作業の概要と,輪作上の課題に対応した技術開発の状況を概説する.次に,高性能収穫機等の機械利用,自動操舵,精密農業等の普及が進みつつある技術や開発中の技術,それらを用いた作業支援等に関する取り組み状況を解説し,最後に,北海道の畑作に...

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Published in農作業研究 Vol. 53; no. 1; pp. 3 - 13
Main Author 辻, 博之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農作業学会 2018
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Summary:北海道の畑作地帯ではコムギ,バレイショ,テンサイ,マメ類の4 品目による輪作を基本に,野菜類を含めた輪作体系が行われている.農家戸数の減少に伴い,1 戸あたりの経営耕地面積が増加するなかで,作業競合の回避や労働時間を削減する技術を導入して輪作の維持を可能にすることは,北海道畑作の農作業の大きな課題である.そこで,本報では,まず,畑輪作における作業競合の現状,主要作物の作業の概要と,輪作上の課題に対応した技術開発の状況を概説する.次に,高性能収穫機等の機械利用,自動操舵,精密農業等の普及が進みつつある技術や開発中の技術,それらを用いた作業支援等に関する取り組み状況を解説し,最後に,北海道の畑作における農作業の今後の課題について述べることとする.
ISSN:0389-1763
1883-2261
DOI:10.4035/jsfwr.53.3