植物エキス発酵液の抗酸化活性とアルコール性胃粘膜障害の抑制効果

植物エキス発酵液は約50種類の植物を原料として製造される。植物エキス発酵液のアルコール性胃粘膜障害の抑制効果についてラットで調査したところ, アルコール性胃粘膜障害の抑制効果が200mg/体重kgの投与で認められた。DPPHに対する活性を指標に Amberlite XAD-2およびODSカラムを用いたHPLCにより抗酸化物質を単離し, MSおよびNMR分析により構造解析したところクロロゲン酸とコーヒー酸を同定した。また, クロロゲン酸とコーヒー酸は100-200mg/体重kgの投与でアルコール性胃粘膜障害の抑制効果を示した。以上のことから, 植物エキス発酵液は, 抗酸化活性とアルコール性胃粘膜...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 58; no. 4; pp. 209 - 215
Main Authors 工藤, 雄博, 川端, 潤, 福士, 江里, 塩見, 徳夫, 岡田, 秀紀, 小野寺, 秀一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 2005
日本栄養・食糧学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.58.209

Cover

More Information
Summary:植物エキス発酵液は約50種類の植物を原料として製造される。植物エキス発酵液のアルコール性胃粘膜障害の抑制効果についてラットで調査したところ, アルコール性胃粘膜障害の抑制効果が200mg/体重kgの投与で認められた。DPPHに対する活性を指標に Amberlite XAD-2およびODSカラムを用いたHPLCにより抗酸化物質を単離し, MSおよびNMR分析により構造解析したところクロロゲン酸とコーヒー酸を同定した。また, クロロゲン酸とコーヒー酸は100-200mg/体重kgの投与でアルコール性胃粘膜障害の抑制効果を示した。以上のことから, 植物エキス発酵液は, 抗酸化活性とアルコール性胃粘膜障害の抑制作用を有することが明らかとなり, これらの作用にクロロゲン酸とコーヒー酸が関与していることが示唆された。
Bibliography:720677
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.58.209