デュアルカラム GC-FPD, -NPD による野菜・果実中の有機リン系農薬の多成分分析

野菜・果実中の農薬残留モニタリングのための多成分分析法を検討した.極性農薬を含む63種の有機リン系農薬を対象として,アセトニトリル抽出,メスシリンダーを用いたろ過・塩析及び有機層の分取操作に加えて,GPCの農薬流出画分を2分し,それにシリカゲル及びフロリジルミニカラムを組み合わせた精製条件を確立し,多数の試料を連続してGC測定することが可能となった.GC装置には主として定量用にRtx®-OPPesticides (FPD, Pモード)を,確認用にRtx®-200 (NPD)を用いたデュアルカラム-デュアル検出器方式を採用し,1回の注入により対象としたすべての農薬の迅速な分析を可能とした.添加回...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 42; no. 6; pp. 385 - 393
Main Authors 斎藤, 勲, 大島, 晴美, 松本, 浩, 上野, 英二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2001
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.42.385

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Summary:野菜・果実中の農薬残留モニタリングのための多成分分析法を検討した.極性農薬を含む63種の有機リン系農薬を対象として,アセトニトリル抽出,メスシリンダーを用いたろ過・塩析及び有機層の分取操作に加えて,GPCの農薬流出画分を2分し,それにシリカゲル及びフロリジルミニカラムを組み合わせた精製条件を確立し,多数の試料を連続してGC測定することが可能となった.GC装置には主として定量用にRtx®-OPPesticides (FPD, Pモード)を,確認用にRtx®-200 (NPD)を用いたデュアルカラム-デュアル検出器方式を採用し,1回の注入により対象としたすべての農薬の迅速な分析を可能とした.添加回収率は全農薬で 70% 以上,相対標準偏差は60種の農薬で 20% 未満,検出限界は0.5~2 ppbと良好であった.本法を用いて野菜・果実中の農薬残留モニタリングを行ったところ30検体中20検体から15種類の農薬(平均2.0種類/検体)が検出された.
Bibliography:ZZ00009680
641031
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.42.385