定量PCRを用いた輸入豚のサーコウイルス2型遺伝子量調査

2013年に特定の農場から輸入され,豚サーコウイルス2型(PCV2)感染が疑われた豚112頭について,リアルタイムPCR法により血清中PCV2遺伝子量を測定し,豚サーコウイルス関連疾病(PCVAD)のリスクを評価した.これらの豚全頭は,輸出国でPCV2ワクチンが接種されていたが,輸出のおよそ1カ月前にさまざまな週齢(4〜11週齢)で接種されており,効果が得られているか不明であった.結果,112頭中84頭でPCV2遺伝子の増幅を認め,陽性豚の遺伝子量は103〜108copies/ml,幾何平均遺伝子量は6.0×104copies/ml であった.当該農場からは,血中PCV2遺伝子量が高くなる10...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 71; no. 3; pp. 135 - 139
Main Authors 柴田, 明弘, 村田, 史郎, 中尾, 哲也, 井関, 博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.03.2018
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma.71.135

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Summary:2013年に特定の農場から輸入され,豚サーコウイルス2型(PCV2)感染が疑われた豚112頭について,リアルタイムPCR法により血清中PCV2遺伝子量を測定し,豚サーコウイルス関連疾病(PCVAD)のリスクを評価した.これらの豚全頭は,輸出国でPCV2ワクチンが接種されていたが,輸出のおよそ1カ月前にさまざまな週齢(4〜11週齢)で接種されており,効果が得られているか不明であった.結果,112頭中84頭でPCV2遺伝子の増幅を認め,陽性豚の遺伝子量は103〜108copies/ml,幾何平均遺伝子量は6.0×104copies/ml であった.当該農場からは,血中PCV2遺伝子量が高くなる10〜15週齢頃の豚の輸入が多く認められたものの,全体としてPCVADのリスクは抑制されていることが推察された.
Bibliography:ZZ00014801
921679
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.71.135