白甘藷糖タンパクの境界型および軽症2型糖尿病者に対する空腹時血糖値改善効果の検討

白甘藷 (Ipomoea batatas L.) 糖タンパクにおける境界型および軽症2型糖尿病者に対する空腹時血糖値改善効果を検討するため, placebo を対照とした長期摂取試験を実施した。被験品は, 白甘藷の塊根部分を採取したうえで凍結乾燥し, 規定量を摂取しやすいよう加工した白甘藷糖タンパク含有食品 (白甘藷6.24g/day, 白甘藷糖タンパクとして0.826mg/dayを含有) と, 外観および風味を同一にした placebo である。8週間の摂取試験を行った結果, 白甘藷糖タンパク含有食品摂取群では, 空腹時血糖値の有意な下降が認められ (127.0±7.1→116.8±16.3...

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Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 54; no. 4; pp. 213 - 220
Main Authors 高橋, 丈生, 糸川, 嘉則, 梶本, 修身
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 2001
日本栄養・食糧学会
Subjects
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ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.54.213

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Summary:白甘藷 (Ipomoea batatas L.) 糖タンパクにおける境界型および軽症2型糖尿病者に対する空腹時血糖値改善効果を検討するため, placebo を対照とした長期摂取試験を実施した。被験品は, 白甘藷の塊根部分を採取したうえで凍結乾燥し, 規定量を摂取しやすいよう加工した白甘藷糖タンパク含有食品 (白甘藷6.24g/day, 白甘藷糖タンパクとして0.826mg/dayを含有) と, 外観および風味を同一にした placebo である。8週間の摂取試験を行った結果, 白甘藷糖タンパク含有食品摂取群では, 空腹時血糖値の有意な下降が認められ (127.0±7.1→116.8±16.3, 単位mg/dL, Wilcoxon test: p<0.05), さらに, placebo 摂取群 (127.0±8.2→131.3±18.3, 単位mg/dL) との間に有意な差を認めた (Mann-Whitney test: p<0.05)。以上より, 白甘藷糖タンパク含有食品が, 境界型および軽症2型糖尿病者に有用である可能性が示された。
Bibliography:632231
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.54.213