3時間/日の運動時におけるナトリウム, カリウム, カルシウム, マグネシウムおよびリン出納
本研究は, 日常比較的多量に摂取されるナトリウム (Na), カリウム (K), カルシウム (Ca), マグネシウム (Mg) およびリン (P) の出納に及ぼす3時間/日の運動負荷の影響を, 血液, 内分泌機能などの動態を合わせて観察することにより, エネルギー1,000kcal当りを基準とする食物摂取条件下での運動トレーニング時におけるこれらの無機質の栄養状態について検討した。 健康な男性5名を用い, 6日間の安静期に引き続いて5日間の運動期を設定した実験を実施した。運動期には, 最大酸素摂取量の60%を目標強度とした自転車エルゴメーターによる運動を, 午前・午後におのおの90分間ずつ負...
Saved in:
Published in | Nihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 49; no. 2; pp. 85 - 93 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
1996
日本栄養・食糧学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0287-3516 1883-2849 |
DOI | 10.4327/jsnfs.49.85 |
Cover
Summary: | 本研究は, 日常比較的多量に摂取されるナトリウム (Na), カリウム (K), カルシウム (Ca), マグネシウム (Mg) およびリン (P) の出納に及ぼす3時間/日の運動負荷の影響を, 血液, 内分泌機能などの動態を合わせて観察することにより, エネルギー1,000kcal当りを基準とする食物摂取条件下での運動トレーニング時におけるこれらの無機質の栄養状態について検討した。 健康な男性5名を用い, 6日間の安静期に引き続いて5日間の運動期を設定した実験を実施した。運動期には, 最大酸素摂取量の60%を目標強度とした自転車エルゴメーターによる運動を, 午前・午後におのおの90分間ずつ負荷した。 運動期における主要な結果は, 以下のとおりであった。 1) Na, K, CaおよびMgの摂取量の増加分は, 汗中排泄量の増加分を上回った。 2) NaとPの出納が, 有意に正の方向へと移行した。 3) 血清副甲状腺ホルモン (PTH44-68) が, 運動期第2日目にのみ有意に上昇した。 これらの結果は, Na, K, Ca, MgおよびPについては, エネルギー1,000kcal当りを基準とする食物摂取方法が推奨できるものであることを示唆するものであった。 |
---|---|
Bibliography: | 541169 ZZ00014795 |
ISSN: | 0287-3516 1883-2849 |
DOI: | 10.4327/jsnfs.49.85 |